アパートローン

アパートやマンションなどの収益物件を取得・建築するために金融機関から融資を受けるローンのことです。
住宅ローンと異なり、自分が住むためではなく「賃貸経営による家賃収入を得る」ことを目的としています。

アパートローンの特徴

  • 融資対象:新築・中古のアパート、マンション一棟、賃貸併用住宅、場合によっては戸建て賃貸や寮なども対象
  • 返済原資:主に家賃収入(住宅ローンは給与収入が主)
  • 審査基準:物件収益性+借主の属性(年収・勤続年数・資産背景)
  • 融資額:数千万円〜数億円規模も可能
  • 金利形態:変動金利・固定金利・固定期間選択型

審査のポイント

金融機関は「人」と「物件」の両面を見て審査します。

(1)個人の属性

  • 年収(一般的に700万円以上が有利だが、金融機関による)
  • 勤続年数(3年以上が目安)
  • 他の借入状況
  • 資産背景(預貯金・不動産保有歴)

(2)物件の条件

  • 立地(駅近、需要のあるエリアか)
  • 利回り(表面・実質利回り)
  • 築年数(築浅の方が有利)
  • 構造(RC造、鉄骨造、木造など)
  • 入居需要(空室リスクの低さ)

金利・融資期間の目安

項目一般的な水準(目安)
金利1.5%〜4%程度(属性や金融機関による)
融資期間木造:最長22〜25年、RC造:最長35年程度
融資額年収×5〜10倍程度(物件収益性次第で増減)

メリット

  • 家賃収入でローン返済をまかなえる(レバレッジ効果)
  • 不動産の資産価値が残る
  • 団体信用生命保険で万一のとき家族に資産を残せる
  • 節税効果(減価償却や経費計上)

デメリット・リスク

  • 空室や賃料下落による返済リスク
  • 金利上昇による返済額増加
  • 修繕費や維持管理費の負担
  • 資産価値の下落(特に築古や需要の低いエリア)

申し込みから融資実行までの流れ

  1. 物件探し・収支計画作成
  2. 金融機関に事前相談・仮審査
  3. 本審査(物件評価+借主評価)
  4. 融資承認・契約
  5. 融資実行・物件取得

アパートローン活用のポイント

  • 高稼働率が見込める立地を選ぶ
  • 修繕計画を長期的に立てる
  • 自己資金を多めに入れ金利条件を有利にする
  • 複数金融機関を比較する
  • 出口戦略(売却タイミング)を意識する