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BER(損益分岐点入居率)とは?赤字にならないために必要な入居率
不動産投資では「利回り」だけを見ると収益性が高そうに見えますが、実際のキャッシュフローに大きく影響するのは空室リスクです。
その空室リスクに対してどれくらい耐えられる物件なのかを判断するための指標が、BER(損益分岐点入居率/Break Even Rate)です。
BERとは、家賃収入がどこまで下がっても赤字にならない最低限の入居率のこと。
この入居率を上回れば黒字、下回れば赤字となる重要な分岐ラインです。
目次
BER(Break Even Rate/損益分岐点入居率)の基本
● BERの定義
運営費とローン返済をちょうどカバーできる入居率のこと。
つまり赤字になるか黒字になるかを決める損益分岐点となる数値です。
● BERの計算式
(年間運営費 + 年間返済額) ÷ 満室時の年間家賃収入 × 100
年間運営費 … 管理費・修繕・保険・固定資産税・共用部光熱費・広告費など
年間返済額 … ローン返済(元利合計)
満室時家賃 … 全戸満室だった場合の年間家賃収入
● 計算例
満室時家賃収入:600万円
年間運営費:150万円
年間返済額:300万円
(150万円 + 300万円) ÷ 600万円 ×100 = 75%
→ この物件のBERは75%
入居率75%以上 → 黒字
入居率75%未満 → 赤字
BERの目安と評価基準
BERは低いほど空室に強く、安全性が高い投資と評価できます。
| 損益分岐点入居率(BER) | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 80%以下 | とても安全 | 空室が出ても黒字を維持しやすい |
| 81〜85% | 標準 | 安定した運用が期待できる |
| 86〜90% | やや不安 | 空室が増えると赤字に転落しやすい |
| 90%以上 | 危険 | ほぼ満室前提、リスクが高い |
BERが90%以上の物件は「9割以上の入居率を保てなければ赤字」という意味で、非常に空室に弱い収益構造です。
BERを見るとわかること
BERを見ることで下記の判断ができます。
・どの程度の入居率があれば黒字を維持できるか
・想定入居率と比べてリスクが大きいか・小さいか
・収益構造に余裕があるか(空室や賃料下落への耐久力)
・利回りだけでは見抜けない「運営コスト・返済負担の重さ」
利回りが高くても、運営費や返済が重いとBERは高くなり、空室に対して極端に弱い投資になってしまうため注意が必要です。
他の指標との違い
| 指標 | 役割 |
|---|---|
| 表面利回り | ざっくりとした収益性 |
| 実質利回り | 経費控除後の収益性 |
| イールドギャップ | 収益性 − 金利の余裕度 |
| DCR(債務回収比率) | 返済余裕をみる指標 |
| BER(損益分岐点入居率) | 赤字にならない入居率・空室耐久力 |
利回り・金利・返済額・運営費・入居率を総合的に判断することが、不動産投資の成功に直結します。
BERが高くなってしまう主な原因
・物件価格に対して家賃水準が低い(割高購入)
・運営費が高くNOIが圧迫されている
・フルローンや金利が高く返済額が重い
・募集力・設備の弱さで入居率が不安定
・金利上昇により返済額が増えている
BERを改善する具体策
・管理費・修繕費・保険などの運営費の見直し
・入居者ニーズに合わせたリフォーム・設備導入で競争力を高める
・募集条件や広告戦略の最適化
・低金利機関への借換え・返済期間調整
・頭金や繰上返済で返済負担を軽くする
運営費削減または返済額削減によりNOIが改善されれば、BERは大きく改善します。
まとめ
・BERとは赤字にならないために必要な入居率のこと
・計算式: (年間運営費+年間返済額)÷ 満室時家賃収入 ×100
・BERが低いほど空室に強く安全性の高い投資
・一般的には80%以下が理想、90%以上はリスクが高い
・利回りだけではなくBER・DCR・イールドギャップを併せて見ることで投資判断が精度アップ
