利回り

利回りとは、投資金額に対してどれだけの収益が得られるかを示す割合です。
不動産投資では、物件価格や購入費用に対して、年間家賃収入がどれくらいの割合になるかを測る指標として使われます。
投資効率を数値化できるため、物件比較や収益予測の基本となります。


不動産投資における利回りの種類

(1)表面利回り(グロス利回り)

  • 計算式 表面利回り(%)= 年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100
  • 特徴:経費を考慮しないため、見かけ上高くなる
  • 例:家賃年収120万円、物件価格2,000万円 120万 ÷ 2,000万 × 100 = 6%

(2)実質利回り(ネット利回り)

  • 計算式 実質利回り(%) =(年間家賃収入 − 年間経費)÷(物件価格+購入諸費用)× 100
  • 特徴:管理費・修繕費・固定資産税・火災保険などの運営経費を差し引き、購入時の諸費用も含めるため、より現実的な収益性を反映
  • 例:家賃年収120万円、経費20万円、物件価格2,000万円、購入諸費用100万円 (120万 − 20万)÷(2,000万+100万)× 100 = 4.76%

利回りの活用方法

  1. 物件選定
    複数物件を比較する際、利回りを使えば投資効率の高い物件を選びやすい
  2. 収益予測
    将来のキャッシュフローやローン返済計画のベースになる
  3. 出口戦略の判断
    利回りの低下(家賃下落や経費増)で売却を検討する判断材料になる

利回りを見る際の注意点

  • 表面利回りだけで判断しない(経費や空室リスクを考慮する)
  • 購入時だけでなく、長期的に維持できる利回りかを確認する
  • 地域の空室率や賃料相場も合わせて分析する

まとめ

利回りは不動産投資の収益性を測る基本指標ですが、種類によって計算方法や意味が異なります。
詳細に分析することで、実態に近い投資判断が可能になります。
投資計画では、数字だけでなく立地・需要・将来性も含めて総合的に判断することが重要です。