お気軽にお問合せください。
06-7222-2970
営業時間9:00~20:00(年中無休)
イールドギャップとは?不動産投資で必ず押さえたい「金利との余裕度」
不動産投資を検討するとき、物件の「利回り」ばかりに目が行きがちですが、実際のキャッシュフローに大きく影響するのは イールドギャップ です。
イールドギャップとは、
「物件の利回り」と「借入金利(ローン金利)」の差 のこと。
簡単に言うと、
物件の収益性が、ローン金利をどれくらい上回っているか
を表す指標であり、
キャッシュが残る投資かどうかを判断するうえで非常に重要 です。
このページでは、イールドギャップの基本から計算方法、目安、注意点まで、不動産投資が初めての方にもわかりやすく解説します。
目次
イールドギャップの基本|なぜ重要な指標なのか
イールドギャップの定義
イールドギャップ(Yield Gap)とは、
イールドギャップ = 利回り − 借入金利
で求められる「差」のことを指します。
ここでいう「利回り」は、
・表面利回り(グロス利回り)
・実質利回り(ネット利回り)
のどちらを使う場合もありますが、実態に近い判断をするなら 経費や空室を考慮した「実質利回り」で計算するのがおすすめ です。
不動産投資では「金利に勝てているか」がカギ
不動産投資は、多くの場合、銀行ローンを活用します。
そのため、家賃収入がいくら入るかだけでなく、
物件の利回りが、借入金利よりどれだけ高いか
が、手元にどれだけ現金が残るかに直結します。
- イールドギャップが 大きい:
→ 金利に対する余裕が大きく、キャッシュフローも出やすい 状態 - イールドギャップが 小さい/マイナス:
→ 収入の多くが返済に消えてしまい、手残りが出にくい、赤字リスクが高い 状態
見た目の利回りだけではなく、
「金利と比べてどうか?」という視点を持つことが、堅実な不動産投資には欠かせません。
イールドギャップの計算方法
基本の計算式
イールドギャップの基本式はとてもシンプルです。
イールドギャップ(%) = 利回り(%) − 借入金利(%)
例1:表面利回りを使ったイールドギャップ
- 表面利回り:6.0%
- 借入金利 :1.5%
イールドギャップ = 6.0% − 1.5% = 4.5%
この場合、金利より4.5%分だけ高い収益を取れている状態 です。
実質利回りで計算するとより現実的に
表面利回りは「満室前提・経費無視」の数字なので、実際の投資判断としてはやや甘めです。
より現実に近いイールドギャップを知るには、実質利回り(ネット利回り) を使うと精度が高まります。
実質利回り(ネット利回り) =
(年間家賃収入 − 年間運営費) ÷ 物件価格 × 100
例2:実質利回りで見るイールドギャップ
- 年間家賃収入:600万円
- 年間の運営費(管理費・修繕費・保険・固定資産税など):150万円
- 物件価格:8,000万円
- 借入金利:1.5%
実質利回り =(600万円 − 150万円) ÷ 8,000万円 ×100
= 450万円 ÷ 8,000万円 ×100
= 5.625%
イールドギャップ = 5.625% − 1.5% = 4.125%
表面利回りだけで見るより、
経費を引いたうえで金利にどれだけ勝っているか が明確になります。
イールドギャップはどれくらいあれば安心?目安の考え方
イールドギャップの「適正値」は、エリア・物件の状態・築年数・借入比率などによって変わりますが、一般的な目安は以下のように言われます。
イールドギャップの目安
| イールドギャップ | 状況の目安 | コメント |
|---|---|---|
| 4%以上 | かなり余裕あり | キャッシュフローが出やすく、金利上昇リスクにも比較的強い |
| 2〜4% | 標準的な水準 | 物件条件や今後の金利動向を慎重に確認 |
| 2%未満 | 余裕が小さい | 手残りは出にくく、空室や修繕で簡単に赤字になりうる |
| 0%以下 | 危険水準 | 利回りが金利を下回っており、基本的に投資対象としては要注意 |
あくまでも一般的な目安であり、
「イールドギャップだけで投資判断をしない」ことが大切 ですが、
少なくともプラスであること
できれば 3〜4% 以上あることを一つの基準
として考えている投資家が多いです。
イールドギャップとキャッシュフローの関係をイメージする
同じ利回りでも金利で手残りが大きく変わる例
条件(共通)
- 物件価格:8,000万円
- 年間家賃収入:600万円(表面利回り 7.5%)
- 返済期間:30年
- 元利均等返済・フルローン(8,000万円借入)と仮定
パターンA:金利1.0%の場合
- 年間返済額(概算):約 308万円
- 年間キャッシュフロー(家賃 − 返済):
600万円 − 308万円 = 約 292万円
イールドギャップ(表面利回りベース)
7.5% − 1.0% = 6.5%
パターンB:金利2.5%の場合
- 年間返済額(概算):約 382万円
- 年間キャッシュフロー:
600万円 − 382万円 = 約 218万円
イールドギャップ:
7.5% − 2.5% = 5.0%
イールドギャップが 6.5% → 5.0% に縮まるだけでも、
手残りキャッシュフローは 70万円以上も差 が出てきます。
利回りだけ見ると同じ「7.5%」でも、
金利(借入条件)が違うとキャッシュフローはまったく別物になる
ことがイメージしやすいと思います。
イールドギャップを見るときの注意点
表面利回りベースだと「実態より良く見える」
イールドギャップを簡易的に出すとき、
販売図面に書かれた 表面利回り − 金利 で計算されることが多いですが、
- 実際には
管理費・修繕費・保険・固定資産税・広告費・空室リスク などの運営コストが発生 - 築古物件ほど修繕費の負担が増える傾向
などを考えると、表面利回りだけでイールドギャップを判断するのは危険 です。
可能であれば、
・過去の修繕履歴
・今後必要になりそうな修繕
・管理会社の見積もり
などから運営費をシミュレーションし、
実質利回りベースのイールドギャップ も併せて確認しましょう。
レバレッジ(自己資金割合)との関係
イールドギャップは「物件の利回り」と「借入金利」の差を見る指標であり、
自己資金の割合(頭金・諸費用)までは反映しません。
- 自己資金が少なく、フルローンに近いほど
→ レバレッジ効果は大きくなるが、返済比率も高くなる - 自己資金を厚く入れれば
→ 安全性は増すが、自己資金利回りとしては薄く見える
イールドギャップはあくまで
「物件の収益性と金利のバランス」 を見る指標であり、
・自己資金利回り(投下資本利益率)
・キャッシュフロー
・将来の売却益(キャピタルゲイン)
などと組み合わせて総合的に判断することが重要です。
金利上昇リスクも忘れずに
将来的に金利が上昇すると、
- 借入金利が上がる
- = イールドギャップが縮む
- = キャッシュフローが圧迫される
という構図になります。
特に 変動金利で長期借入している場合 は、
現在のイールドギャップに余裕があっても、
- 「金利が1%上がったら、キャッシュフローはどうなるか?」
- 「金利が上がっても保有を続けられるか?」
といったシナリオもシミュレーションしておくと安心です。
まとめ|イールドギャップは「金利に対する安全マージン」
最後に、このページのポイントを整理します。
- イールドギャップとは
物件の利回り − 借入金利 の差を表す指標 - 利回りが金利をどれだけ上回っているか
= キャッシュフローの余裕度・安全マージン - 一般的な目安としては
3〜4%以上あれば一つの基準 とされることが多い - 表面利回りベースだけで判断せず、
実質利回りベースのイールドギャップも確認 することが大切 - 自己資金割合や将来の金利上昇リスクも踏まえ、
イールドギャップは あくまで「投資判断のひとつの物差し」 として使う
